英語力を効率よく伸ばす方法としてオンライン英会話があります。ただ、オンライン英会話では外国人を相手に英語を話すことになります。そのため人見知りでコミュ障の人だとハードルが高いです。

実際のところ、外国人と英語で話をすることについて怖いと考え、なかなか一歩を踏み出せない人は非常にたくさんいます。

当然ですが、オンライン英会話を利用する人の中には超初心者の人もいます。しかし、どのようなレベルの人であっても問題なくレッスンできるようにプログラムされています。そのため、オンライン英会話の具体的な中身について理解すれば「始めるための勇気が出ない」という状態を脱することができます。

そこで、「会話が恥ずかしいと考えている人が、どのように考えてオンライン英会話を利用し、英語能力を向上させればいいのか」について解説していきます。

初心者にオンライン英会話は向いていない?

初心者に対するオンライン英会話について調べると、よく見かける意見として「オンライン英会話は中級者向けであり、初心者には向いていない」というものがあります。

ただ、これは本当でしょうか。確かに、フリートーク(教材なしでの会話)であればレベルが高く、初心者では無理です。しかし教材を利用したレッスンであれば、超初心者であっても問題なく活用することができます。

「オンライン英会話が初心者に向いていない」という根拠は、「体験レッスンしか、その人が経験していないからだ」といえます。実際には、「Hello.」くらいしか話せない人でも問題なくオンライン英会話を利用し、英語を上達させている事実があります。

・教科書の勉強をすると英語は伸びない

それどころか、教科書で机上の勉強をするほど、あなたの英語力は伸びません。スポーツ本を読んでスポーツが上達しないのと同じように、絵画の本を読んで絵の能力が上がらないのと同じように、どれだけ教科書を購入して頑張って勉強しても英語力は上昇しません。

事実、TOEICで満点に近い点数を取れるのに英語を話せない日本人は腐るほどいます。一方で私の場合、TOEICはまったくダメですが他の人よりも問題なく外国人と会話できます。この違いは単純であり、実際にオンライン英会話の経験をこなしているからです。

外国人と話すのが怖く、踏み出せない人は多い

ただ、それでも外国人と会話することが怖いと感じ、一歩を踏み出せない人はたくさんいます。その気持ちについて、非常によく分かります。私も最初は「How are you?」という質問に対して、「How are you?」と返答して先生を困らせてしまうほど英語能力がなく、本当に会話できるのか不安でした。

実際のオンライン英会話では以下のように、目の前に外国人の先生がいてレッスンを開始することになります。

そのため、どうしても勇気が出ないのです。実際、あなたは自らの英語力について次のことを心配していないでしょうか。

  • 中学レベルの文法すら分かっていない
  • 相手の言葉を理解できる自信がない
  • 会話するにしても、語彙力がなく英語が出てこない

ただ、これについてはオンライン英会話で勉強するに当たって何も問題ありません。

教材を利用するので何も問題ない

オンライン英会話の利用が怖いと考えている人は、多くの場合、実際に利用するときのシステムを分かっていないことが多いです。オンライン英会話の利用に、なかなか踏み出せなかったころの私もそうだったからです。

「外国人と話をするにしても、いきなり会話を始めるの? 英語能力もなし、どう考えても無理」と考え、私も同様に申し込みには勇気が必要だったのです。

ただ私が頑張って一歩を踏み出した結果、分かったこととして「教材(テキスト)を利用するため、現時点で英語能力がなくても問題ない」ことがありました。以下のように複数の教材が存在し、これらを利用して学習を進めるようになります。

しかもオンライン英会話は英語能力ゼロの子供でも多くが活用しているほどであり、超初心者であっても利用できる教材がいくつもあります。

例えば、以下はあるオンライン英会話の教材の一部です。

この教材について、ThisやThatなど中学一年生レベルの内容であるため、本当の意味での超初心者はここから入ります。

また、この教材は「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」という非常に有名なロングセラー本であり、英会話を学ぶ人であれば全員が利用するべき本になります。この本とまったく同じ内容がオンライン英会話の教材となっているわけです。

出典:どんどん話すための瞬間英作文トレーニング

この他にも、いくつもの初心者向けの教材が存在するため、あなたのレベルに合った最適な教材を選択し、テキストに沿ってレッスンを受ければ問題ありません。

講師とフリートークをするとなると、コミュ障の人見知りにとっていきなりは到底無理です。ただ、教科書に沿って勉強を続けることになるため、「英語力がゼロで恥ずかしい」と思っている人でも問題なくレッスンを進めることができます。

・使用する教材は事前に決めておくべき

ただ注意点として、「どのテキストを利用してレッスンを進めるのか」について事前に決めておくようにしましょう。

オンライン英会話は学校とは異なります。使用する教材を自ら選び、「今回はこの教材を利用して学びたい」とあなたから提示するのが基本です。相手が選んでくれるわけではありません。ただ英会話を怖いと感じ、踏み出せないほどなのであれば、最初はできるだけレベルの低い教材を選ぶようにしましょう。

・予習しても大丈夫

またオンライン英会話では、事前に予習しておくのも効果的です。慣れてくれば予習しなくても問題なくなりますが、最初のほうは活用する教材を決めておき「出てくる単語の意味」「文章の意味」などについて事前に調べ、頭の中に入れておくのです。

こうした準備をしておけば、すべて理解している内容の教材を利用することになるため、レッスンを受けるに当たり「怖い」という感情はなくなります。

正しい英語を学びつつ、ほめてくれる

ちなみに、最初は怖くて勇気が出ない状態であっても、教科書に従って学べば正しい英語を理解できるようになります。

会話であるため、考える暇なく口から英語を出すことになります。当然、このときは間違った文法や単語を使ってしまうことがあります。

そうしたとき講師にもよりますが、オンライン英会話では多くの場合で以下のように「実際にはこのように伝えるといい」とチャットボックスなどで指摘してくれます。以下のような感じです。

また細かいニュアンスなど、教科書に載っていないことまで教えてくれるため、そういう意味でもオンライン英会話を使って学んだほうが上達は早いです。

・意外とほめてくれるのは重要

またオンライン英会話をするに当たり、優れていると感じたものに「講師が意外とほめてくれる」ことがあります。

英語を勉強するとき、どうしても学校での授業のような扱いを想像してしまいます。中学や高校を含め、英語ができないために英語の先生から高圧的な態度を取られたことが一回はあるのではないでしょうか。

しかしながら、オンライン英会話ではそうしたことがありません。考えてみれば当然ですが、威圧的な態度の先生はすぐに不人気になってしまいます。そのため、むしろ講師は「Do not be nervous.(緊張しないで)」「Great!(すばらしい)」と励ましてくれます。

マンツーマンなので周囲を気にしなくてもいい

さらにいうと、どちらかというと「オンライン英会話はコミュ障で人見知りの人ほど有効な勉強法」だといえます。マンツーマンによるレッスンとなるからです。

英語能力が低く、恥ずかしいと思っている人は「多くの人の前で自分のダメな英語を披露しなければいけないのは苦痛」と考えがちです。私も学生時代、英語能力が乏しいにも関わらずいろんな人の前で発表することについては、辛い思い出しかありません。

一方でオンライン英会話はマンツーマン指導になります。周囲の人にあなたの英語を聞かれることはありませんし、英語がすぐに口から出てこなくても講師は笑顔で待ってくれます。

・留学や英語学校は人見知りに向かない

そういう意味では、コミュ障にとって留学や英語学校のほうが圧倒的に向いていません。

留学であれば、自ら現地の人に声をかけて友達を作り、積極的にアプローチしていく必要があります。また英語学校(語学学校)でも、いろんな人が周りにいる中で発表しながら英語力を磨かなければいけません。

そのため、人見知りにとって圧倒的にハードルが高いです。一方、マンツーマンでの指導になるオンライン英会話では、そうした心配がありません。

英語を間違えても周囲にはあなたしかおらず、まったく恥をかかない仕組みはオンライン英会話ならではのメリットといえます。そのため英語力を伸ばしたいものの、人見知り・コミュ障の人にこそオンライン英会話が向いているのです。

初心者向け・子供向けの講師を利用する

それでは、なかなか最初の一歩を踏み出せないコミュ障の人が勇気を出してオンライン英会話を利用するとき、どのような講師を選べばいいのでしょうか。これについては単純であり、「初心者向け」または「子供向け」の講師を選ぶようにしましょう。

オンライン英会話によって表現方法は異なりますが、以下のように「どのような人向けの先生なのか」を記していることが多いです。

子供向けの講師でも問題ないのは、「子供対応に慣れている講師なら厳しく接することなく、さらにはゆっくりの英語で教えることに慣れている」からです。

また講師の国籍について、コミュ障なのであれば最初はフィリピン人講師を選ぶといいです。アジアでは珍しく、フィリピン人は陽気な国民性です。また日本人と同じアジア人であり、日本はアジアの中でも尊敬されている国なので話しやすいです。

慣れてきたらフィリピン人以外にも挑戦すればいいですが、最初のハードルはできるだけ低くしたほうがいいため、迷うなら初心者向け・子供向けのフィリピン人講師を選ぶようにしましょう。

躊躇するとき、最終手段は日本人講師

なお、それでも「最初から外国人講師と会話することについて躊躇し、勇気が出ない人」も中にはいます。その場合、最終手段として「日本人講師を選ぶ」という方法もあります。

オンライン英会話にはフィリピン人講師がたくさん在籍しています。ただ、中にはフィリピン人講師に限らず、日本人講師のいるオンライン英会話もあります。こうしたオンライン英会話を選べば、日本人講師にてレッスンを進めることができます。

以下のように、日本人を選べるオンライン英会話が存在します。

実際のところ、オンライン英会話への申し込みに勇気が出ない理由の一つに「英語能力が低く、まったく英語が自分の頭の中から浮かんでこないときはどうしたらいいのか」という不安があります。

ただ、日本人講師であれば日本語を理解できるので、そうした心配が不要です。「〇〇について、どう表現すればいいですか?」と聞けば、それに対して日本語で回答してくれます。口から英語が出てこない問題については、日本人講師を選ぶことで解決できます。

最初の挨拶や自己紹介の流れは理解するべき

ただ、オンライン英会話を開始するに当たり撃沈しないよう、最初の挨拶と自己紹介については流れを理解しておくといいです。

どのようなケースであっても、最初は挨拶と自己紹介から始まるようになります。この部分については教材を利用せず、自ら英語を話すことになります。そのため、何も理解せずにオンライン英会話を開始すると、自己紹介の場面で英語を話せず困ることになります。

実際のところオンライン英会話だと、最初の挨拶では「Hello.」「How are you?」と言われることになりますが、その後に「自己紹介(Self-introduction)をしましょう」と講師から促されます。

このとき、自己紹介については内容を事前に考えておくのをおすすめします。オンライン英会話では、レッスンが初めての講師に依頼するたびに自己紹介を交わすことになるため、教材の予習をしておくのと同じように、事前の準備をしておくとスムーズです。

聞き返しのフレーズを理解して不安を解消する

また実際のところ、どれだけゆっくり話をしてくれたとしても、オンライン英会話では聞き取れない場面がよく出てきます。知らない単語が出てくると確実に聞き取れませんし、知っている単語であっても最初のほうは理解しにくいです。

そのため、「英語を聞き取れるか不安」と感じている人は、必ず事前に聞き返しの言葉を覚えておくようにしましょう。

このとき、私が頻繁に活用する言葉は以下の3つです。

  • Sorry.(もう一度、言ってください)
  • Just a second.(少し待ってください)
  • Please type it.(チャットボックスに書いてください)

最も使うのは「Sorry.」です。中学校で習う英語の教科書では「Pardon?」と習いますが、この言葉を使うことはまずありません。そうではなく、ネイティブは聞き返すときに全員が「Sorry.」といいます。

また、少し待ってほしいときは「Just a second.」と言えばいいし、文字を書いてほしいときは「Please type it.」と伝えれば問題ありません。

この3つを使い分けることで、オンライン英会話での英語を聞き取れなかったときの心配を軽減できます。

そもそも話せる必要はない

なお、オンライン英会話を利用する人で最初から英語能力の高い人は、過去の私を含めてゼロです。つまり、英語をまったく話せない人ばかりになります。

理由は単純であり、英語能力が高いのであれば、そもそもオンライン英会話を利用する必要がありません。英語力が低く、何とかして会話できるようになりたいからこそオンライン英会話を利用するのです。つまり、英語が口から出てこないことを恥ずかしいと考えていたとしても、利用するのはあなたと同じ状況の人ばかりだと考えましょう。

当然、生徒はそうした人ばかりのため、オンライン英会話の講師は指導するのに慣れています。また、あくまでも先生と生徒という立場であり、お金を払って受講しているので英語がすぐに出てこないことについて気にする必要はありません。

この事実を認識すれば、怖いと考えて勇気を出せない思考を少しは改善できるのではないでしょうか。

英語力ゼロで「恥ずかしいと」「怖い」と考えても大丈夫

日本人は英語を苦手としている人が多いです。過去の私も同じであり、オンライン英会話を利用して本気で勉強するまでは挨拶すらできないほどでした。

また、私は人見知りでコミュ障の人間でもあり、外国人を相手に英語で話すことに対して躊躇し、かつてはなかなか勇気が出ない状態でした。ただ、実際に始めると「テキストを使用するのでまったく問題ない」「教科書は予習できる」「マンツーマンなので、何度聞き返しても問題ない」ことが分かりました。

それでも心配な場合、最終手段として日本人講師を利用するという方法もあります。そうすれば、初心者であっても最初の一歩を踏み出すのは容易です。

人見知りでも効率的に英語力を伸ばせる方法がオンライン英会話の活用です。恥ずかしい気持ちをゼロにするのは無理ですが、ここまで述べたことを理解したうえで、オンライン英会話でのレッスンを進めるようにしましょう。