英語を勉強しようと考えるとき、40代や50代の中高年になって開始しようと考える人はたくさんいます。

仕事で必要だったり、海外に住むことが決まって必要に駆られて勉強を始めたり、人によって英語を勉強する動機は異なります。ただ、いずれにしても英語学習を検討するのです。

そうしたとき、オンライン英会話は中高年が英語力を磨くことを考えたとき、非常に優れたツールになります。私も大人になってから英語学習を開始して、英語を扱えるようになった人間ですが、中高年であっても問題なく語学力を磨くことができます。

しかし、当然ですが40代や50代と年齢が高めであるからこそ、英語の勉強方法は工夫しなければいけません。そこで、何を考えて英語学習を実施するべきなのかを解説していきます。

英語は中高年でも習得可能であり、むしろ有利

多くの40代や50代の人は「語学を習得するとなると、10代や20代の頃よりも記憶力が悪くなっており、不利だ」と考えています。ただ、本当にそうでしょうか。

例えば、以下は英語ネイティブが理解している単語数になります。

  • 16歳:20,000語
  • 24歳:25,000語
  • 40歳:30,000語
  • 50歳:32,000語

出典:Test your vocab

このように10代や20代に比べて、40代や50代のほうが圧倒的に知っている語彙が多くなります。これは、それだけ多くの経験を重ねることで単語が増えていくからです。

当然、英語学習を実践するときも同様であり、年齢が高くなったとしても問題なく新たな単語を受け入れることができます。私も10代や20代などの若いときではなく仕事でどうしても英語が必要になって、それなりに年齢を重ねたときに学習を開始しましたが、それでも何とかなっています。

要は、英語の勉強で「中高年だから不利」というのは幻想だと考えるようにしましょう。

社会経験のある中高年だからこそ英語学習が早い

また40代や50代であれば、いろんな経験をしていると思います。そうした中で、当然ですが10代に比べると中高年は知識が豊富であり、社会人経験がたくさんあります。そのため、以下について少なくとも10代や20代の若い子よりも理解しているはずです。

  • 年金制度
  • 生命保険
  • 税金
  • 社会福祉

ただ、若い人は社会的な知識が乏しいです。そのため、仕事で必要なビジネス英語を学び、外国人と会話を交わすにしても、知識背景が脆弱であり対等に会話することはできません。ただ、年齢が高ければ社会経験は豊富であり、後は文法力と単語力さえ付けば問題なく会話できるようになります。

こうしたことでも、「若い人のほうが英語学習に有利」というのは必ずしも正しくないことが分かります。

アウトプットなしで教材だけの独学学習は向上しない

ただ、当然ですが勉強方法が微妙だといくら英語学習を進めても語学力が伸びることはありません。そうしたとき、中高年の学習で教材や書籍だけを購入し、頑張って独学で勉強しようと考える人がいます。

かつての私も、何度か独学で英語の勉強に挑戦しました。例えば、以下は非常に有名な文法本であり、英語の上級者の多くが保有しています。

しかし、すぐに挫折して諦めてしまいました。理由として、「つまらない」「成長が見られない」など挙げればいくらでも存在します。要は、高校受験や大学受験のように机に向かってコツコツと学ぶ方法」は私を含め、ほとんどの大人に向いていないといえます。

また実際のところ、あなたが既に英語上級者でない限り、教材だけを独学で学んで英語力が向上することはあり得ません。スポーツの上達で「教科書だけを読んでうまくなる」のが不可能なのと同じように、英語の場合も「口から言葉を発する」というアウトプットがない状態だと上達しないのです。

50歳からの英会話教室・スクールよりオンライン英会話

そこで、必ずアウトプットの機会を設けるようにしましょう。これについて、40代や50代では以下の2つの選択肢があります。

  • 英会話スクール
  • オンライン英会話

これについて、どちらでも問題ありません。世の中には「50歳からの英会話教室」であっても問題なく対応可能な英会話スクールが存在します。そうした場所を活用すれば、徹底的な指導によって語学力が向上します。

ただ、問題点があります。それは「値段が高い」「毎日の受講ではない」ことです。日本の英会話教室はどれも値段が高く、1回7,000円ほどの金額です。例えば、以下は大手の英会話スクールです。

この英会話教室では基本的に1レッスンが7,000円となりますが、週2回を受講すれば月56,000円になります。英語学習は半年ほどで上達することはないため、こうした費用を1年以上ずっと出し続けられる人は限られるようになります。

また毎日の受講ではないため、すき間時間に予習・復習を継続しなければいけません。そのため、机に向っての暗記時間はどうしても発生してしまいます。

一方でオンライン英会話の場合、非常に値段が安いです。毎日の受講であっても以下のような料金体系です。

こうした格安料金のため、金銭的に厳しい人であっても問題なく続けられます。私の場合は毎日2レッスンを利用していますが、それでも月に約1万円で毎日1時間ほどの受講が可能になっているのです。

また机に向ってのいわゆる勉強ではなく、ひたすらアウトプットを継続することによる学習法になります。そのためレッスン中はかなり頭を使うものの、いわゆる勉強という感じではありません。しかもアウトプット形式なので、机に向っての勉強に比べてはるかに記憶として定着しやすいのです。

文法の学習はしっかり行う

なお、このとき必ず意識しなければいけないのは文法学習です。英会話教室でもオンライン英会話でも、「中学英語で問題ないのか」などと心配になる人はいるでしょう。ただ、基本的に中学英語で日常会話もビジネス会話も問題ありません。

例えば、「これはペンです」を英語に変換するのは誰でもできます。ただ英語を勉強していない人の場合、以下になるとすぐに英語が出てこないのではないでしょうか。

  • 今日の午後、図書館で友達と一緒に数学の勉強をしようと思っています
  • 娘が風邪のため、病院を受診する予定です
  • フィリピンで人気のスポーツはバスケットボールですか

これらがすぐに口から出てくるためには、文法を学んだうえでのトレーニングが必要です。何も対策をせずに勉強しても、英会話力はまったく伸びないのです。

ちなみにオンライン英会話では、基本的にどこでも無料の文法教材が存在します。私についても、英語について完全初心者の状態から学んだため、中学英語から学びなおしました。このとき以下のように、オンライン英会話で一人の講師と文法学習ばかり実践していた時期があります。

ただ、こうした学習を継続して最初の基礎固めを終えたからこそ、その後の英語学習がスムーズになりました。中高年が英語学習を開始するとき、初心者の場合は文法学習が必要になります。

TOEICではなく、実践的な英語を学ぶ

なお、40代や50代が意識的に英語の勉強をするとき、意識するべきは実践で使える英語になります。

語学学習の目的としては、大きく「TOEICの勉強」「実践で使える英語力」の2種類があります。多くの人はTOEICの学習を頑張りますが、外国人と話す実践英語で考えるとTOEICは意味がありません。TOEICが高得点でも英語を話せない人は腐るほどいます。

そうしたとき、40代や50代が意識するべきは実践で役に立たないTOEICではなく「実践で使える英語力」になります。つまり、外国人を目の前にしたときに「英語を聞き、同時に話し返すことが可能なスキル」を身につけるのが最も効果的だといえます。

そういう意味では、オンライン英会話で学んでもTOEICに対する学習効果は高くありません。確かに、リスニングの点数を伸ばすことはできますし、語彙力を増やすこともできます。ただ、TOEICはどちらかというと「細かいビジネスの場面で使う英語のリーディング力」を問う試験です。そのためオンライン英会話はTOEICに対して、そこまで役に立たないのです。

一方で実践的な英語スキルを身に着ける」という意味では、オンライン英会話は役に立つといえます。

目標をもち、継続学習が必須

なお英語学習法の中でもアウトプットがメインのため、継続率が非常に高いオンライン英会話ですが、数ヵ月ほどで英語をスムーズに話せるようになることはあり得ません。したがって、ずっと長く継続し続けなければいけません。

そのため40代や50代でオンライン英会話を開始するのであれば、明確な目標・目的を設定するようにしましょう。

例えば私の場合であれば、仕事でマレーシアへ住むことが決定したため、どうしても英語を勉強しなければいけませんでした。そのため渡航前から日本でオンライン英会話を利用して学習し、現地へフライトした後もずっと学習を続けていました。

私の場合、「モチベーションが続かない」などの甘い考えをもつことは当然ながらなく、英語を学ばなければ現地の人と意思疎通できず、語学を学ぶ以外に選択肢がありませんでした。そのため、大人になった後に英語の勉強を開始したわけです。

ただ勉強したことで現地の人とも馴染み、休日では以下のようにマレー人と一緒にバドミントンをして楽しむなど、問題なく英語だけで生活・仕事できるまでに成長しています。

当然ながら、人によって英語を学ぶ理由・目的は異なります。ただ継続しなければ英語学習の意味がないため、「会社で昇進するために英語が必要」「英語が必要な部署へ異動してどうしても勉強が必要」など、目標・目的を意識するようにしましょう。

中高年でも英語を話せるようになれます。ただ、結局のところ続けられるかどうかが最も重要だといえます。そのためにも、「英語を勉強する明確な目標・目的」が必要になるのです。

中高年におすすめのオンライン英会話

「どのように40代や50代の中高年が英語学習をすればいいのか」について解説してきました。日本にある英会話教室を選ぶという方法はありますが、高年収を得ている人以外は高額な受講料の問題でこの方法での学習は継続できません。

そうしたときオンライン英会話であれば、非常に安い金額で毎日の受講が可能になっています。またアウトプット形式ばかりの勉強法であるため、記憶に定着しやすく効率がいいです。

しかし、非常に安い金額で続けやすいオンライン英会話とはいっても、「どのオンライン英会話の利用が最適なのか」について理解していない人は多いです。

これについて、中高年におすすめのオンライン英会話が存在します。人によって求めるものは異なりますが、数多くあるオンライン英会話の中でも口コミ・評判が優れているのは以下の通りとなります。

DMM英会話

大手のオンライン英会話として知られるのがDMM英会話であり、多国籍の講師が在籍しています。いろんな国々の講師がいるため、フィリピン人以外のノンネイティブを選んでレッスンできます。また国籍が幅広いため、24時間での受講が可能です。

なお、別料金にはなりますが日本人のバイリンガル講師やネイティブ講師を指名することもできます。

それでいて全体の値段が非常に安いため、満足度が非常に高くなっているオンライン英会話です。英語初心者なのであれば、DMM英会話から開始して問題ありません。

レアジョブ

オンライン英会話の中でも、最大手の一角に位置するのがレアジョブです。フィリピン人講師のみが在籍しており、非常に安い金額にて受講できます。

レアジョブで評判がいいのはカウンセリングサービスです。日本人によるカウンセリングを受けることにより、「あなたの英語レベルがどれくらいか」「どのように勉強すればいいのか」を含めてアドバイスしてくれます。そこから、勉強の方向性が分かります。

英語初心者の場合、自分の立ち位置や勉強法すら理解できていない人が多いです。そうしたとき、「どのようにオンライン英会話を活用するべきなのか」のアドバイスまで含めて受講できるのがレアジョブです。

ネイティブキャンプ

英語を学ぶ必要のある中高年となると、どうしても仕事をしているなど忙しい人が多いです。そうしたとき、通常であれば予約を行い、レッスンを受けることになります。

ただ、ネイティブキャンプは予約というわけではなく、「好きなタイミングで、その場で空いている講師を探し、受講するスタイル」を基本とするオンライン英会話になります。また、何度でも受講したい放題という特徴もあります。

このとき、予約には別料金が必要であるものの、受講回数は無制限であり、一日に何度レッスンを受けても問題ありません。また日本人やネイティブを含め、多国籍の講師がいるのも特徴です。

ビズメイツ

格安のオンライン英会話の中でも、ビジネス英語に特化しているために少し値段が高くなっているオンライン英会話としてビズメイツがあります。ただ値段が高いとはいっても、英会話スクールに比べると圧倒的に安価であり、毎日の受講が可能です。

講師はフィリピン人がメインになりますが、ビジネス経験のある講師ばかりになります。また、教材の内容もビジネスがメインです。

仕事ですぐに使える英語力を身に着けたい場合、ビズメイツが最適です。他の格安オンライン英会話に比べて2倍ほどの金額になりますが、手っ取り早くビジネス英語を学べるようになります。

hanaso

在籍している講師はほぼフィリピン人であるものの、受講頻度を柔軟に対応してもらえるのがhanasoです。

通常だと、1ヵ月の定額料金になります。ただ中には、日々の仕事や育児で忙しく毎日の受講が難しい人もいます。そうしたとき、hanasoには「週8回の受講が可能」などの格安プランがあります。また受講できなかった場合、翌月への持ち越しが可能です。

そのため毎日の受講は無理なものの、週に1~2回のレッスンで英語力を伸ばしたい40代や50代であれば、hanasoの評判がよく、おすすめです。