格安にて英語学習可能な手段としてオンライン英会話があります。こうしたオンライン英会話での学習を考えるとき、「イギリス英語についてはどうなのか？」と疑問に思うことがあります。
これについては、イギリス人講師を活用してイギリス英語を勉強する意義は大きいといえます。イギリスに留学を考えている人でなくても、積極的にネイティブのイギリス人を活用してレッスンを受ける意味はそれなりに高いです。
ただ、イギリス英語を学ぶにしても当然ながら注意点があります。デメリットも存在するため、これらを含めて理解しなければいけません。
そこで、オンライン英会話でイギリス人の先生から学ぶうえで事前に考えるべきことを解説していきます。
もくじ
世界の標準英語はアメリカ英語
どのような英語を学ぶのかについて、特別な理由がない限りはアメリカ英語になります。英語の世界標準はアメリカであり、日本人が日本国内の学校で学ぶのもアメリカ英語になります。
歴史を見ると、イギリスは多くの植民地を有していたことから、イギリス英語を扱う国は非常に多いです。ただ英語人口で考えると、アメリカ英語を扱う人のほうが圧倒的に多いです。イギリスはかつてのような大国ではなく、いまはそこまで力はありません。そのため、必然的にアメリカ英語が主流になるのです。
それでは、「イギリス英語を学ぶことが意味ないのか」というと、必ずしもそういうわけではありません。世界中ではいろんな英語を話す人がおり、その中にはイギリス英語を話す人もいます。
そうしたとき、事前にイギリス英語を学ぶことには大きな意味があります。イギリス英語のみ学習する意義はゼロであるものの、アメリカ英語に限らずイギリス英語についても広く聞き取ることができれば、世界中のあらゆる人の英語を理解できるようになります。
イギリス英語の訛りは気にしなくて問題ない
なお、このとき多くの人が気になる点として訛りがあります。特に英語学習を開始するとき、アメリカ英語とイギリス英語では違いがあるため、これについてどちらを学べばいいのか気になってしまうのです。
実際、インターネットなどで英語の訛りについて調べると、アメリカ英語とイギリス英語の違いについて出てきます。
ただ実際に英語を話せるようになれば分かりますが、両者を明確に分け、どちらを学習するのか悩む意味はありません。実際のところ、問題なく意味は通じるからです。例えば、アメリカ人とイギリス人では以下のように少しだけ言い回しが違います。
- I want to watch the movie.（アメリカ英語）
- I want to watch the film.（イギリス英語）
こうした文章について、イギリス人に「I want to watch the movie.」と伝えても問題なく理解してくれます。要は、関係ないわけです。
アメリカ英語とイギリス英語の違いについて心配になるのは、日本語でいう「標準語と大阪弁のどっちを学べばいいのか」と同じくらい意味がありません。英語ではアメリカが標準であるものの、それとは少し異なる表現をするのがイギリス英語というわけです。
要は「大部分が同じで問題なく意味が分かるものの、たまに単語や表現が異なる」くらいであると捉えましょう。これらは誤差の範囲であり、日本人のような英語ネイティブでない人がアメリカ英語やイギリス英語を厳格に区別する意味はないのです。
いろんなネイティブの英語を理解するのがいい
ただ、アメリカ英語ばかりに慣れているとその他のネイティブと会話するときに戸惑ってしまうことがあります。
例えば日本人であると、大阪弁についてある程度の理解があるから「なんでやねん！」と言われても内容を把握できます。ただ、初めて聞くと何のことだか分かりません。これと同じように、アメリカ英語やイギリス英語を学ぶにしても、特定の国の人とのみ学習するのではなく、いろんな国の人とレッスンを受けるのをおすすめします。
オンライン英会話でネイティブ講師を指名できる場合、以下のようにネイティブの中でもいろんな国籍の人がいます。
ちなみにアメリカ英語については、同じ国内で地域の違いによる訛りは少ないです。ただイギリスの場合、日本と同じように地域による訛りの違いが大きいです。
そのためイギリス英語を学ぶとはいっても、先生がイングランドに住んでいるのかスコットランドにいるのかによって英語が異なることを理解しましょう。
なお英語学習において、こうした地域の違いによる細かい英語をすべて理解するのは無理です。そのため、慣れによって「こういうことを言いたいのだろう」と推測できる能力を磨くといいです。日本語でも、京都の人が「どこに行きはるのです？」と言っても内容を推測できると思います。これと同じ状態にしましょう。
初心者はノンネイティブのヨーロッパ系講師が優れる
ただ、ネイティブ講師を用いて英語学習するとき、初心者がイギリス人講師に依頼する意味はありません。むしろ、学習効率が落ちるのでネイティブは不適です。
初心者の場合、ネイティブの言葉は早すぎるので聞き取りにくいです。そのため、英語を第二言語として扱う国々の人を先生として指名し、ゆっくり会話してもらうように調節する必要があります。
またネイティブ講師の場合、英文法をまったく勉強していないので日本人に対して文法知識を授けることができません。
そうしたとき、初心者だと中学英語レベルの文法知識がなければ英語を話せるようになることはありません。そういう意味でも、「英文法を勉強することで英語を話せるようになったノンネイティブ講師」のほうが、初心者にとって優れるようになります。
ネイティブ講師とのレッスンが優れるのは英語の上級者のみになります。「語彙力が付き、ノンネイティブとであれば問題なく意思疎通できるレベル」の場合、イギリス人講師などを選べば問題ありません。
・ヨーロッパはイギリス英語が主流
なお格安レッスン料のオンライン英会話でメインとなるフィリピン人については、かつてアメリカの植民地だったのでアメリカ英語を話すようになります。
それに対して、ヨーロッパ系の国ではイギリス英語が多くなります。そのため、初心者でイギリス英語を学びたい場合、セルビア人などヨーロッパ系のノンネイティブを講師として会話するといいです。
イギリス人講師は値段が高くなる
またかつてのような大国ではないものの、それでも世界的に見ればイギリスは先進国であることに変わりがありません。そのため、安い料金で受講できるオンライン英会話とはいっても、イギリス人講師を活用したレッスン時の料金はそれなりに高くなります。
例えば、以下はDMM英会話を利用したときの料金体系です。
レッスン内容によって金額は異なりますが、「ノンネイティブだけと会話できるコース」に比べて、「ネイティブとの会話も可能なコース（プラスネイティブプラン）」では2.5～3倍ほどの値段になっていることが分かります。
もちろん、それでも英会話スクールなどに比べると圧倒的に料金が安いのは変わりません。通常、英会話スクールだと1回の受講だけで7,000円ほどが一般的です。一方でオンライン英会話だと、ネイティブと毎日50分の受講でも月3万円ほどです。
そのため非常に低価格であることには変わりませんが、それでもノンネイティブ講師に比べると、どうしても受講金額は高くなると考えましょう。
時差の関係で受講できる時間は早朝か夕方以降
また日本とイギリスでは時差があります。日本とイギリスの時差は9時間です。例えば、日本で朝6:00の場合、イギリスは夜21:00です。そのため早朝の場合、イギリスでの夜にレッスン可能な人を指名できます。
なお日本で昼12:00だと、イギリスでは朝3:00です。日本で17:00だと、イギリスでは朝8:00です。そのため夕方以降にイギリス人講師との受講を考えている場合、17:00以降で申し込むのが一般的だと考えるようにしましょう。
もちろんイギリス人講師の中には「夜遅くまでレッスン可能な人」「朝早くから起きて受講できる人」もいます。ただイギリス人を予約するには、日本時間の早朝か夕方17:00以降が一般的だと考えるようにしましょう。
日本の昼休憩の時間を利用してネイティブ講師とオンライン英会話をするのは、時差の関係から指名できるネイティブが限られますし、これがイギリス人講師となると非常に難しくなります。これについては事前に理解しておくといいです。
イギリス人を指名できるおすすめオンライン英会話
それでは、実際にアメリカ英語に限らずさまざまなネイティブの英語に触れるため、イギリス人を指名したいと考えたとき、どのようなオンライン英会話を利用すればいいのでしょうか。
オンライン英会話とはいっても、多くは「フィリピン人講師のみが在籍している」ようになります。そのためネイティブとの受講を考えていたとしても、そこにイギリス人講師が在籍していないケースがほとんどです。
そのため利用するオンライン英会話は見極めなければいけません。「ネイティブのいるオンライン英会話には何があるのか」を考える必要があるのです。
そうしたオンライン英会話の中でも、口コミ・評判の優れるおすすめオンライン英会話としては以下があります。
DMM英会話
あらゆる国の講師を指名でき、オンライン英会話での受講が可能なものにDMM英会話があります。フィリピン人だけでなく、セルビア人やナイジェリア人など多国籍の講師がいます。
その中には、イギリス人講師もいます。前述の通り、ネイティブの先生とレッスンできるコースについては、通常の2.5～3倍ほどの金額になります。英語の上級者であれば、さまざまな英語に触れることができるためにイギリス英語を学ぶ意義は大きいです。
オンライン英会話の中でも、毎日の予約によってネイティブ講師を使い倒したい場合、DMM英会話を利用するようにしましょう。
ネイティブキャンプ
多くの国籍の講師が在籍するオンライン英会話にネイティブキャンプがあります。ノンネイティブとしてフィリピン人がいるだけでなく、イギリス人講師などのネイティブも在籍しているのです。
ネイティブキャンプの特徴は「定額料金で受講回数が無制限」であることです。予約なしの場合、何度でも受講できます。ただ、ネイティブ講師については予約が必須であり、25分レッスンの予約で2,000円が別途かかります。
それなりに金額が高いため、毎日の受講では向いていません。そのため単発でイギリス英語を学びたい人に向いているオンライン英会話だといえます。
