英語を学ぶ人の年代は幅広く、そうした中でも60代以上のシニアになってから英語学習を開始しようと考える人は非常に多いです。
実際のところ退職後に何もせず、ただ漠然と日々を過ごすだけの生活を送る人は多いです。そうしたとき、人によっては毎日を暇にして意味のない生活を送るのではなく、「新たな趣味を見つけて人生を生き生きと過ごそう」と考える人もいます。
そうした人の中でも、英語学習を初心者の状態から開始するシニア層が非常に多いというわけです。このようなシニアの場合であれば、いま現在の段階でたとえ英語をまったく話せなかったとしても全く問題ありません。
ただ英語学習を開始するとはいっても、どのように行動すればいいのか見当がつきません。これについては、オンライン英会話が最も適しています。ここでは、シニアにおすすめのオンライン英会話を含めて解説していきます。
もくじ
認知症の発症でさえ遅らせる語学学習
当然ですが、脳は使わなければ衰えていきます。そのため会社員時代は活躍していた人であっても、退職して何もすることがなくなった瞬間から脳の機能は大幅に衰えていくことになります。しかし、シニアであっても学び続けようと考えている人は病気でさえも発症しにくくなります。
例えば2ヵ国語以上を話せるバイリンガルだと、1ヵ国語しか話せない人に比べて、認知症の発症が平均して4.5年ほど遅くなるという研究結果が発表されています。
語学を学ぶことについて、何となく「健康に良い」という認識をもっている人は多いです。ただ、「他の言語を学んで話せるようになると、認知症を含め病気の発症予防につながる」という事実が、研究結果によって明確に判明しているのです。
そのため、「あなた自身のこれからの人生をより優れたものにするだけでなく、病気の発症を予防する」という意味では、英語学習は優れているといえます。
英会話スクールではなく、オンライン英会話は最適
そうしたとき、英会話スクールを探したり教材を購入したりして勉強の開始を考える人は多いです。ただ、英語学習においてこうした方法は向いていません。
まず、英会話スクールだと値段が異常に高いという問題点があります。通常の英会話学校に通う場合、1回のレッスンで7,000円ほどが相場です。そのため、週2回(月8回)を通うだけで56,000円もの金額になります。
一方でオンライン英会話の場合、非常に格安です。例えば、大手のオンライン英会話でも以下のような金額になります。
- 毎日25分:月6,480円(税込)
- 毎日50分:月10,780円(税込)
週2回とかではなく、毎日のレッスンであってもこの金額です。オンライン英会話は、フィリピン人など物価水準の低い国々の人とレッスンをすることになるため、日本にある英会話学校に比べて圧倒的に安価になるのです。
既に退職して年金暮らしをしているシニアにとって、働いているときのようにそれなりの給料を毎月受け取るわけではありません。そのためお金は節約しなければいけません。このとき、オンライン英会話はスクール形式のような高額費用が不要であり、しかも毎日受講できるという大きなメリットがあるのです。
教材利用の学習は向いていない
なお、中には「シニア向けの英語教材を購入して勉強しよう」と考える人もいるでしょう。ただ続かないですし、基本的に意味がありません。
例えば、英語の文法学習を実践するときは以下のような非常に有名な書籍があります。
こうした書籍や教材を購入して勉強してもいいですが、勉強がまったく続かないので三日坊主で終わりがちです。私についても大人になって、完全初心者の段階から英語学習を開始しましたが、こうした教材類については買っただけで最初の1~3日くらいしか手を付けませんでした。
もちろん、中には机に向かって黙々と勉強できる人がいるかもしれません。ただ、私を含め大半の人は無理だと思います。
また、英語学習で必須なのはアウトプットです。運動に関する教科書だけを読んでスポーツが上達しないのと同じように、また絵画に関する教科書だけで学んで絵がうまくならないのと同じように、英会話教材だけで英語を話せるようになることはありません。
なおオンライン英会話はTOEICなどの学習には向いていないものの、アウトプット型の勉強法であるため、実践で使える英語の勉強に向いています。そうしたとき、60代や70代になってTOEICの学習は意味がないため、実践で使えるオンライン英会話は適しているといえます。
オンライン英会話でも教材を使う
さらにいうと、オンライン英会話ではどのレッスンでも基本的に教材を利用することになります。外国人と会話するとはいっても、何も手元にない状態でずっと話を交わすわけではありません。そのため、完全なる初心者であっても問題なく受講できるようになっています。
例えば、以下はオンライン英会話の中でも私が最も頻繁に利用するニュース教材の一部になります。
こうした教材を利用して学習していきますし、オンライン英会話では他にも「文法」「発音」「ビジネス英語」など非常に多くの教材が存在します。
オンライン英会話を利用すれば、こうした教材を使いながらマンツーマン指導にて毎日の勉強が可能です。そのため新たな教材を購入する必要はなく、オンライン英会話だけで学習を完結させれば十分だといえます。
シニアからの英語学習者は非常に多い
ただ60代や70代などから英語学習をするに当たり、多くの人が心配になる点として「いまの年齢から開始しても問題ないのか」というものがあります。既に英語を話せるならいいですが、初心者の状態から開始するとなると不安に思うのです。
しかし、これについてはまったく問題ありません。私がオンライン英会話でフリートーク(教材なしで自由な会話をするレッスン)をしていたとき、「オンライン英会話では、どの年齢層の受講者が多いのか」という話題になったことがあります。
このとき、講師は「子供とシニアが非常に多い」と話していました。
これについては驚きであり、私は「20~40代の働き盛りであり、どうしても仕事で英語学習が必要な人」がオンライン英会話の受講者では多いと考えていました。
しかし実際には、「習い事として子供がオンライン英会話を毎日利用し、勉強している」「会社をリタイアしたシニアが学習している」ことが多いというわけです。明確な理由は分からないが、ひとまず子供やお年寄りがオンライン英会話を多く利用しているようです。
他のシニアもオンライン英会話を活用していることから、60代や70代で英語初心者の段階から学ぶことについて何も問題ないといえます。
システムの使いやすさは重要
そうしたとき、オンライン英会話の中でもシステムの使いやすいものを活用するようにしましょう。オンライン英会話ではパソコンやタブレットなどを活用して受講するため、システムの使い方が複雑だと最初の段階で挫折してしまいます。
特にオンライン英会話では、スカイプ(無料でテレビ電話が可能なアプリ)を利用してレッスンを受けるようなシステムになっているケースがあります。
ただパソコンなどのシステムについて詳しい人ならいいですが、そうでない人の場合、新たにスカイプというテレビ電話のアプリをインストールしてオンライン英会話を利用するとなるとハードルが高いです。
そこで、基本的には「公式サイト上だけでレッスンが完了するオンライン英会話」を活用するといいです。こうしたオンライン英会話であれば、スカイプというテレビ電話アプリをインストールしなくても公式サイト上でレッスンできます。
オンライン英会話が優れているとはいっても、受講する前に挫折してはいけません。システムが簡単なシニア向けのオンライン英会話を活用するようにしましょう。
事前の必須アイテムは理解するべき
ただ、オンライン英会話を開始する前に用意するべき機器にヘッドセットがあります。これがなければ、オンライン英会話でのレッスンが困難です。
私についても、以下のようなヘッドセットを毎回のオンライン英会話で使用しています。
より正確にいうと、パソコンやタブレット端末などに最初からついてあるマイクやスピーカーを利用してもオンライン英会話は受講可能です。ただ、音声を聞き取りにくくレッスンには圧倒的に不向きです。特にあなたが上級者ならいいですが、初心者や中級者だと確実に聞き取りできません。
そのためヘッドセットは必須です。さらにいうと講師も全員がヘッドセットを利用しています。これは、それなりの理由があるのです。
これに加えて、Webカメラがあれば問題ありません。タブレットなら必ずカメラがありますし、パソコンでも多くのケースでカメラが付属されています。以下のような感じです。
ただカメラがない場合、ヘッドセットと一緒にカメラについても購入するようにしましょう。
ヘッドセットによってクリアな音声を聞き取れるようになり、カメラによって講師へあなたの姿を映し出すようにすれば、オンライン英会話の受講は完璧です。安い機器で問題ないため、オンライン英会話に申し込みをすると同時に、ヘッドセットやカメラについても用意することを考えましょう。
映画鑑賞や海外旅行などで違う世界を見れる
なお、シニアになった状態から英語を勉強しても、その後の生活で大きな変化が起こります。特に映画鑑賞したり、海外旅行したりするときは大いに役立ちます。
働いているときは忙しかったとしても、60代や70代などで退職後は海外旅行をゆっくり楽しみたいという人は多いと思います。人によっては、リタイア後に海外移住を考える人もいます。そうしたとき、英語を話せるとまったく世界が違ってくるのです。
例えば海外旅行であれば、多くのお年寄りはすべての工程が決まっているパックツアーに申し込み、ただ添乗員に付いていくだけになります。そのため、現地のことをまったく理解せずに旅行を終えます。
しかし、英語を話せればまったく違ってきます。例えば私の場合であれば、ダイビングが好きです。ただ、ダイビングのパックツアーなどは存在しないため、自ら申し込みをしなければいけません。このとき、英語でのやり取りになることもあります。
しかし、オンライン英会話で語学の勉強をしていたため、交わす言葉が英語であってもまったく問題ありません。好きなように旅行日程を組むことができます。
さらには現地の人に聞くことで穴場スポットを教えてもらい、ダイビング以外でも大いに楽しんでいます。日本という小さい国で日本語だけを話せる人生に比べると、シニアからでもいいので英語を学ぶことは、その後の人生での経験を大きく充実させることにつながるといえます。
シニア向けのおすすめオンライン英会話
それでは、60代以上のシニアがオンライン英会話を開始することを考えたとき、シニア向けのオンライン英会話としては何があるのでしょうか。
これについては、どれだけ使いやすいシステムになっているのかで判断するといいです。値段がお手頃なのは当然として、アプリのインストールなど面倒な作業が発生しないほど、シニア向けのオンライン英会話だといえます。
そうしたとき、どのようなオンライン英会話が最適なのでしょうか。シニア向けのおすすめオンライン英会話としては、以下のようなものがあります。
DMM英会話
特に何かアプリをインストールしなくても、公式サイトにログインするだけでオンライン英会話を開始できるのがDMM英会話です。
DMM英会話には、フィリピン人に限らず非常に多国籍の講師が在籍しています。そのためいろんな国籍の講師とレッスンをすることができ、さらには24時間での対応が可能です。もちろん、値段も高くはありません。
「システムが簡単」「あらゆる国籍の講師と受講できる」「24時間対応」とすべての条件を揃えたオンライン英会話になっています。
レアジョブ
最大手の一角であるオンライン英会話がレアジョブです。レアジョブについても、スカイプなどテレビ電話システムのインストールが不要であり、レアジョブ内だけでレッスンの受講が完結するようになっています。
レアジョブについては、フィリピン人の講師だけになります。しかし、レアジョブでは日本人によるカウンセリングサービスがあります。このとき、あなたのレベルや目標を伝えることで、どのようにオンライン英会話を利用すればいいのか教えてくれます。
また無料会員、有料会員に限らず前述のカウンセリングサービスを利用でき、たとえシステムで使い方が分からなくてもすぐに尋ねることができます。そのため、カスタマーサービスでオンライン英会話を選びたい場合、レアジョブがシニア向けでおすすめです。
ネイティブキャンプ
特別なアプリなしに、公式サイトへのログインだけで受講できるオンライン英会話にネイティブキャンプがあります。そのため、60代以上であっても使いやすくなっています。
大きな特徴として、「定額での使い放題」があります。つまり、一ヵ月の間に何度受講しても値段が変わらないのです。予約する場合は別料金になるものの、予約なしで空いている講師にレッスンを依頼する場合であれば、無制限にてレッスンを受けられます。
そのため退職後で時間が有り余っている場合、何度も受講することを考えているのであれば、ネイティブキャンプは非常にコストパフォーマンスがいいです。