仕事で英語を使うため、ビジネス目的でオンライン英会話を開始する人は非常に多いです。こうした英語学習者には初心者がいれば中上級者もいます。当然ながら、全員がオンライン英会話を利用する意味は大きいです。
「口から言葉を発する」というアウトプット形式の英語学習法であるため、一般的な英語試験の点数向上にはそこまで役に立ちません。ただ、実践英語を鍛えるのであればオンライン英会話は最適です。
そうしたとき、どのようにオンライン英会話を利用してビジネス英語の学習を進めればいいのでしょうか。また、ビジネス英語の学習について口コミ・評判の優れるオンライン英会話はあるのでしょうか。
ここでは、ビジネスマンが仕事でオンライン英会話を活用するときに理解するべきことを解説していきます。
もくじ
ビジネス英語を磨きたい人は多い
英語学習を検討するとき、ビジネス英語を学びたいと考える人は非常に多いです。私自身も仕事で英語が必要なため、仕方なく英語の勉強を開始した人間の一人です。
英文メールでのやり取りくらいであれば、英語学校に通わなくても独学で何とかなります。ただ、外国人を相手にビジネス英語にて会話を交わすとなると、英語の文章を読むときに比べて圧倒的にレベルが高くなるのです。
私の場合であれば、いまは海外で仕事をする機会が多いです。例えば以下は、イスラム圏の官公庁にて手続きをしているときの様子です。
それまで日本語だけで問題なかった環境から、仕事の関係で半強制的に英語でのやり取りをしなければいけない環境へ放り込まれるようになりました。人によって理由は異なりますが、他にも以下のような状況があります。
- 部署異動により、上司が外国人になった
- 海外での駐在が決まった
- 転職先が英語必須の職場だった
そうしたとき、ビジネス英語を学びたいと考えるようになるのです。
TOEICではなくオンライン英会話は実践英語
ただ、中にはTOEICの点数を伸ばしたいと考える人がいるかもしれません。このとき、オンライン英会話はTOEICの点数向上にはあまり結びつきません。目的がまったく異なるからです。
TOEICというのは、ビジネスの中でも「非常に特殊であり、重箱の隅をつつくようなビジネス場面の問題」について、テクニックを駆使して解く能力を伸ばさなければいけません。また点数アップにはリーディング能力を伸ばす必要があり、このためにTOEICの点数が高くてもまったく英語を話せない人は多いです。
一方でオンライン英会話というのは、「実際に外国人と会話して仕事を進めるときのスキル」を伸ばすときに役立ちます。ビジネスの細かい部分について理解するのではなく、外国人が目の前にいる場面で、「どのようにして相手の言葉を聞き取り、即座に返答するのか」のトレーニングを実践するのです。
オンライン英会話を利用することでヒアリング能力は向上するものの、TOEICのリーディング問題を効率的に解くテクニックは得られません。ただ、実際の仕事で役立つのはオンライン英会話による実践スキルです。そのため、TOEICよりもオンライン英会話を活用して実践英語を学ぶのをおすすめします。
日常英語よりビジネス英語のほうが簡単?
なお、英語を学ぶに当たって英会話の場面では、大きく分けて日常英語とビジネス英語の2つがあります。このうち、私の個人的な感覚としては「日常英語よりもビジネス英語のほうが簡単」というものがあります。
日常英語だと、外国人と会話するにしてもいろんな話題が出てきます。その中には「宗教」「歴史」なども含みます。日本人だと予備知識がないため、宗教の話をされても理解が難しいです。
ただビジネス英語だと、「商談をする」などと活用の目的がはっきりしています。少なくとも、話が勝手に逸れることはありません。もちろん日本人同士だと、商談のときに最初に雑談をするかもしれません。ただ、私たち日本人は英語が第二言語であるため、外国人との商談ではよけいな雑談なしに本題に入るのが一般的です。
また目的が明確であることから、どのようなポイントを伝えればいいのか先に予習しておくことも可能です。日常英語では不可能ですが、仕事の場であれば予習が可能なのです。また実際のところ、何度も同じことを説明するので勝手に覚えるようになります。
例えば、以下は私が外国に出向いて法人の銀行口座を開設しようとしている場面です。
このとき、銀行員のお姉さんからは以下のことを聞かれました。
- 会社の概要や規模
- 実施しているサービス内容
- メインの取引先はどこか
ただ、これらについては過去にいろんな外国人へ説明したことがあり、そこまで深く考える必要もなく英語で返答することができました。
もちろんオンライン英会話などでトレーニングしていない状態だと、ビジネス英語を扱うのは難しいです。ただ、自分の仕事内容について話せるように準備しておき、さらには場数をこなしていけば、ビジネス英語は日常英語に比べて圧倒的に簡単だといえます。
特殊な単語を学ぶ必要がある
ただ、簡単とはいっても「目的が決まっているため、同じ単語やフレーズを何度も使うようになる」「仕事の背景を理解しているため、分からない単語があっても理解しやすい」などの要因があるからに過ぎません。したがって、まだ自分の仕事に関するビジネス英語に慣れていない最初の頃だと、このような初心者はビジネス英語について非常に難しく感じるようになります。
これは、業界特有の難しい単語を理解しておく必要があるからです。業界によって必要な単語は異なりますが、例えば製造業であれば以下のような感じになります。
- production control:生産管理
- tooling:金型
- SOP:生産開始
普段の生活では、こうした単語を用いることはありません。ただ製造業であれば、頻繁に利用する言葉になります。
ビジネス英語を学ぶときに大変なのは、こうした業界用語を覚えなければいけないことです。ただ覚えてしまえば、日常英語よりもビジネス英語のほうが簡単だというわけです。
初心者は短期集中を期待しない
なおこのとき、特に初心者であるほど「短い期間で英語能力を向上させたい」と考えるようになります。
ただ現実的な話をすると、短期集中で英語能力を向上させることは期待しないほうがいいです。どれだけスパルタで特訓したとしても、短期集中では上達度合が限られるからです。
3ヵ月ほど集中して練習してもスポーツの上位入賞はできません。絵で3ヵ月ほど頑張って特訓しても、絵画コンクール入賞などできません。それよりも、毎日1時間でいいので何年もずっと練習を続けている人のほうが1年後に大きく実力が伸びていきます。
これは英語学習においても同様であり、短期集中で頑張ったとしても結局のところ大きな効果は得られないと考えるようにしましょう。
・継続が大前提なら問題ない
ただ短期集中プログラムを実施するにしても、その後も継続してオンライン英会話で学習することを考えているのであれば問題ありません。ビジネス英語を何としてでも身に着けるために最初だけ短期集中で頑張り、その後は毎日30~60分ほどの時間をとって勉強を継続するのです。
ビジネス英語は最初が最も大変です。前述の通り、理解すべき特殊な業界英語がたくさんあるからです。ただ、これについて理解した後であれば、ビジネス英語の学習は楽になります。
上級者以外、ネイティブの必要はない
なおビジネス英語を学ぶことを考えたとき、ネイティブとの会話を考えたほうがいいのではと不安になる人が多くなります。ただ、これについては基本的に必要ありません。
まず、世界中で英語を話す人のうちネイティブは25%ほどしかいません。つまり仕事で英語を使うにしても、話す対象の相手はほとんどがノンネイティブになります。アメリカ人やイギリス人などではなく、英語を第二言語として扱う人々と会話するのがメインだと考えましょう。
これが、オンライン英会話でネイティブ講師を利用しなくても問題ない最大の理由になります。オンライン英会話では以下のように、ノンネイティブのフィリピン人に限らずネイティブ講師を選択できるケースがあります。
ただ、ネイティブだと通常よりもかなり高額なレッスン代となります。そのため、英語の上級者以外は選ばなくても問題ありません。
なお英語の上級者であっても、仕事上のメイン顧客がアメリカ人などのネイティブでないのであれば、ビジネス英語を学ぶためにわざわざ高いお金を支払ってネイティブと会話する意味はないといえます。もちろん、英語上級者でネイティブのアメリカ英語やイギリス英語を積極的に学びたい場合、ネイティブ講師とのレッスンを選択しても問題ありません。
オンライン英会話では教材を利用して学習していく
それではオンライン英会話を活用してビジネス英語を学ぶとき、どのようにレッスンを進めていくのでしょうか。これについて、ビジネス英語を学ぶときはオンライン英会話の教材を利用することになります。テーマを何も決めず、教材なしでレッスンが開始されるわけではありません。
以下のようにオンライン英会話では、多くの場合でビジネス英語に関する教材が掲載されています。
こうした教材を利用して、シチュエーション別にビジネス英語を学んでいくようになります。このとき、例えば以下のようにいくつかの項目に分かれるようになります。
- Telephone Skills:電話応対
- Presentations:プレゼンテーション
- Meetings:ミーティング
- Negotiations 交渉
この中で、あなたが能力を磨きたいと思う場面のビジネス英語について、教材を選んでレッスンを進めていきます。もちろん英語初心者なのであれば、最もレベルの低い教材からスタートして問題ありません。
教材を通して学習していけば、ビジネス英語で必要となる一般的な単語を学べるようになります。例えば、以下のような単語です。
- bill:請求書
- budget:予算
- agenda:議題
- branch:支店
- guarantee:保証
他にもたくさんありますが、ビジネスの場面で多用される英単語はたくさんあります。これらを積極的に理解することで、ビジネスの場で困らなくなります。
面接対策やプレゼンの予行演習も可能
なお、ビジネス英語とはいっても必ずしも商談や手続きの場面だけがすべてではありません。現地で職を見つけるために面接を受けることがあるかもしれませんし、仕事にてプレゼンテーションを実施することがあるかもしれません。
そうしたときは教材を利用せず、ビジネスの場面を想定したシミュレーション練習をする必要があります。
こうしたとき、オンライン英会話は面接対策やプレゼンの予行演習にも役立ちます。もちろんオンライン英会話であるため、対面ではなくパソコンの画面越しになります。ただ、講師に伝えることで予行演習に対応してもらえるのです。
当然ですが、このときは「学生の講師」などではなく、社会人経験のある先生を指名して予約しなければいけません。
先生のビジネス経験については、プロフィールを確認すれば問題ないです。例えば、以下の講師については「アウトソーシング会社や人事などで活躍していた」と記されています。
こうした講師であれば人事経験があるため、人の扱いやマネジメント、労働環境などに関するビジネス英語については既に理解しています。そのため、ビジネス英語を伸ばすことを考えたときに優れた先生だといえます。
ビジネス英語でおすすめのオンライン英会話比較ランキング
ここまでのポイントを理解したうえで、「どのオンライン英会話を活用してビジネス英語を学べばいいのか」を考える必要があります。
ただ、オンライン英会話は種類が多いです。そうした英会話の中でも、口コミ・評判に優れるオンライン英会話としては何があるのでしょうか。
初心者から上級者までオンライン英会話を利用していますが、当然ながら利用するオンライン英会話ごとに特徴は大きく異なります。そうした中で、口コミ・評判の優れたオンライン英会話を選んで長く学んでいかなければいけません。
そうしたとき、ビジネス英語に適したオンライン英会話について、比較しながらランキング形式で記していきます。
ビズメイツ
オンライン英会話の中では珍しく、ビジネス英語に特化しているのがビズメイツです。講師陣については当然ながらビジネス経験のある講師ばかりになります。
このときの先生はフィリピン人のみです。ネイティブではないものの、フィリピン人はアメリカ英語なので基本的に問題ありません。またビジネス英語に特化しているので他のオンライン英会話よりも料金は高めですが、それでも毎日25分の受講で月額11,000円ほどに抑えられています。
教材はどれもビジネス英語であり、仕事で必要な英語能力に特化して学びたい人に向いているオンライン英会話になります。
レアジョブ
ビジネス英語に特化しているわけではないものの、格安で受講することができ、さらにはビジネス英語の教材が豊富なオンライン英会話がレアジョブです。教材の数は「ビジネス英語だけでも500以上」であり、仕事の場面で英語を活用するときは非常に優れています。
そのため安い金額で手軽に始めたいものの、ビジネス英語の特訓をしたいと考えている人にレアジョブがおすすめです。
なお、レアジョブにはビジネス英語コースが設けられてあるものの、最初は最も安いコースで受講すれば問題ありません。このときレアジョブだとフィリピン人講師になりますが、ビジネス経験のある先生を選んだうえで、仕事に必要な英語力を伸ばしていくようにしましょう。
DMM英会話
フィリピン人に限らず、多国籍の講師を選択できるのがDMM英会話です。このとき別料金にはなりますが、日本人やネイティブであっても指名できます。
ビジネス英語については、ビズメイツやレアジョブなどに比べて教材が少ないです。ただ講師の数は非常に多いですし、フィリピン人以外の講師と練習したいと考えるとき、DMM英会話が第一選択肢となります。
特にネイティブと英語の特訓をしたいと考えている上級者であれば、DMM英会話の口コミ・評判が優れています。「ビジネス英語」という括りで比較するとランキングは下がってしまいますが、「多国籍の講師とレッスン可能」「24時間受講できる」と満足度の高いオンライン英会話です。