英語の勉強をするとき、多くの人が最初に考える疑問として「英会話スクールを活用するのと、オンライン英会話で学ぶのでは、どちらがいいのか」というものがあります。大きく2つのやり方があるため、迷ってしまうのです。

これについては、特に正解があるわけではありません。英会話教室だと英語力は非常に伸びやすいものの、高額な費用が必要になります。一方でオンライン英会話だと、格安ではあるものの講師の当たり外れがあります。

どちらもメリット、デメリットの両方があるのです。なお、時間とお金がある人は両者を併用しても問題ありません。そのほうが英語学習の効率は格段に上昇します。

ここでは、英会話教室とオンライン英会話を比較しながら、どのように考えて語学学習を開始すればいいのか解説していきます。

英会話教室で英語力が伸びる理由は強制力

英語学習において、多くの人が考える勉強法に英会話スクールへ通うことがあります。日本には多くの英会話教室が存在し、集団またはマンツーマンにて指導を受けることになります。

英語学習を続けるコツの一つが強制力です。そうしたとき、あらゆる学習法の中でも、最も強制力を働かせることを可能とするのが英会話スクールの活用だといえます。

こうした英会話教室の場合、どこも例外なく受講料が高額です。また、授業の日が既に決められています。そこに出席しなければいけないことが既に決まっているため、英語の勉強をするしかありません。

このときは以下のように、ネイティブ講師(または日本人のバイリンガル講師)が教えてくれるようになります。

また英会話教室によって方針は異なりますが、スパルタ形式の英会話スクールだと宿題を出されるようになります。こうした課題をこなしていかなければいけません。

・机に向っての勉強は必須であり、スパルタ系の英会話以外は意味ない

なお英会話スクールとはいっても、実際に講師と一緒に学習するのは週1~2回ほどになります。それ以外の時間については自分で頑張って勉強するしかありません。

そうしたとき、宿題のない普通の得会話スクールで語学力が向上することはありません。もちろん週1~2回の学習でも問題ありませんが、その場合は何年も通うことで英語を話せるように徐々に成長していく必要があります。

ただ英会話教室は受講料が高額のため、週1~2回の受講を惰性で続けていくと、お金の問題もあり確実に途中で挫折します。英会話教室というのは、1年ほどの短期集中で頑張るからこそ意味があります。そのためにはスパルタ教育の英会話スクールの選択でなければいけません。

また、当然ながらこのときは机に向かっての勉強も必要であり、それなりの根気も必要になります。

英会話スクールのネイティブ講師の質は確実に高い

そうはいっても、英会話スクールの講師については非常に質が高くなっています。これについては当然であり、そもそも優れた講師でなければ採用されません。

これがオンライン英会話だと一般的にノンネイティブ講師とのレッスンであり、講師の質はバラバラです。もちろんオンライン英会話では、「それなりに高学歴であり、問題なく英語を扱えるノンネイティブ講師」とレッスンを受けることになります。

ただ私がこれまでオンライン英会話をずっと続けてきた中で、「一回きりで終わった講師」「途中で予約をやめた先生」はたくさんいます。

  • 睡眠不足なのか、非常に眠たがっており途中で意識が飛んでいた先生
  • 本来は50分レッスンなのに、40分ほどのレッスンで切り上げた講師
  • 異常に会話スピードが早く、当時初心者の私には無理だった先生

いろんな理由はありますが、いくら講師の選別があるとはいっても、オンライン英会話は在宅講師なのでレベルについては限界があります。しかし、英会話スクール学校であればそうした心配がありません。もちろん先生との相性はあるかもしれませんが、外れの先生に出会うことはないのです。

このように、オンライン英会話ではハズレの先生と出会うことが何度もあります。しかし、英会話教室ではそうしたケースが発生しません。

英語を一緒に勉強する仲間を作れる

またオンライン英会話と比較したとき、英会話スクールでは一緒に勉強できる仲間を作れるメリットがあります。

通常、語学学習は孤独です。そのため、一人で黙々と勉強を進めていかなければいけません。ただ英会話スクールの場合、同じ学校に通う生徒がいるため、そうした人と一緒になって頑張ることが可能になります。

他の人が頑張っていれば、それがモチベーションにつながります。また、まったくダメだった人が英語を話せるようになる姿を見れば、「自分もできるのでは!」と考えるようになります。

オンライン英会話では絶対に無理ですが、英会話スクールだからこそ可能なメリットに「一緒に英語を学ぶ仲間を作れる」ことがあるのです。

実践英語は伸びにくい

ただ英会話スクールを活用するときは、「TOEICなどの試験対策には有効であるものの、『実際に外国人を目の前にしたとき、英語を用いて会話をする』というスキルは伸びにくい」ことを理解しましょう。その理由としては「アウトプット不足」が挙げられます。

あなたの会社の上司が外国人など、毎日英語を話す環境にあるなら問題ありません。その場合、「口から言葉を発する」という毎日のアウトプットを実践できる状態だといえます。

しかし英語学習者において、実際のところ毎日英語を話す環境にある人のほうが少数です。その場合、週1~2回の英会話スクールだと圧倒的にアウトプットが不足しており、実践英語を勉強するときは役不足になってしまうのです。

例えば以下は、私がイスラム圏へ出向いて仕事をしたときの様子です。英会話教室の勉強だけで自由に英語を話せるようになり、海外の人と交渉を行えるようになるのは難しいです。

TOEICで高得点でも英語を話せない人は腐るほどいます。これは、語彙力や文法知識があっても、英語を発するトレーニングができていないからだといえます。テクニックによって試験で高得点を取るのと、実際に英語で話せるのは別のスキルだといえるのです。

金銭的な問題でオンライン英会話は続けやすい

英会話教室で学ぶ場合、ここまで述べた特徴があります。ただ私の場合、過去に英会話スクールに通うことを検討したものの、最終的に諦めた経緯があります。一番の理由はお金です。要は、圧倒的に高額な費用が発生するのです。

スパルタ形式ではない、普通の英会話教室でも1回の指導で7,000円ほどの料金になります。仮に週2回を通う場合、「1回7,000円 × 月8回 = 月56,000円」の受講料になります。もちろん、英語は1~3ヵ月ほどで話せるようになることはないため、1年以上は継続した学習が必要です。

ただ前述の通り、普通の英会話教室だとあまり意味がないため、スパルタ形式で短期間学習を選択しなければ続きません。そうしたとき、スパルタ形式の英会話スクールだと月10万円以上になります。

英会話教室の場合こうした料金になりますが、オンライン英会話であれば非常に安い金額になります。例えば、以下は大手のオンライン英会話が提示している料金になります。

私の場合は1日50分で受講していますが、毎日の特訓であっても月1万円ほどの金額です。そのため非常に安く、続けやすいです。

英会話スクールについては、ある程度のお金を用意できる人しか継続受講は無理です。金銭面の理由で私は英会話教室の受講を諦めてしまいましたが、オンライン英会話の場合はそもそもの受講金額が非常に安いため、続けることができたわけです。

100%アウトプット形式なので継続しやすい

また英会話教室のような強制力はないものの、オンライン英会話についても学習を続けやすいです。机に向かっての勉強があるわけではなく、「外国人と話す」という100%アウトプット形式なので勉強している感覚がないためです。

私の場合であれば、オンライン英会話のレッスンが終了したら、すぐに次の日の予約を入れることを徹底していました。そのため、続けることについては特に問題ありませんでした。

また机に向かっての勉強だと記憶に残りにくいですが、アウトプット形式での勉強なので、圧倒的に記憶に定着しやすいという特徴もあります。

・講師の質は見極めないといけない

ただ前述の通り、オンライン英会話だと先生の質はバラバラです。そのため、実際に何人か講師を選んで受講していき、その中から優れた講師だけを残すようにしていくのが一般的です。

相性の良し悪しというのは、オンライン英会話の予約画面上のプロフィールだけでは絶対に分かりません。実際に受講するからこそ、先生との相性が分かるようになるのです。これについては、オンライン英会話はそういうものだと割り切るようにしましょう。

通学がなく、在宅や出先で受講可能

また英会話スクールに通う場合と比較して、オンライン英会話は在宅での受講が可能という大きな特徴があります。

英会話教室の場合、通うのは必須です。そのため教室が近くにない場合は物理的に受講が難しくなりますし、移動の時間がどうしても発生してしまいます。ただ、オンライン英会話では海外在住者であっても受講できてしまいます。

さらにいうと、オンライン英会話は必ずしも家で受講しなければいけないわけではありません。昼休みに会社の会議室を使ってレッスンを受けてもいいし、出先のカフェでレッスンしてもらっても問題ありません。

私の場合についても、外出先の以下のようなカフェでレッスンを受けたことがあります。

ただ、それでもオンライン英会話の受講は問題ありませんでした。すき間時間を利用して、昼休憩や深夜を含めて自由にいつでも受講できるのがオンライン英会話です。

TOEICの点数を伸ばすのは難しく、実践向け

しかし、事前に理解しなければいけない点があります。それは、オンライン英会話はTOEICなどの試験対策向けではないことです。

もちろん海外の人と実際に会話することになるため、リスニングの点数は大幅に伸びます。ただ、リーディング力についてはそこまで伸びません。

例えば、TOEICのリーディングは「ビジネスの場面での非常に細かい部分を問われ、これらについてテクニックを駆使して効率的に回答していく能力」が求められるようになります。当然、オンライン英会話はこうしたケースに対応していません。

英会話スクールであればTOEICを含めた英語試験対策が可能です。しかしオンライン英会話でリーディング力を伸ばすのは難しく、学べるのは実践向けの英語だと考えましょう。そのため試験対策ではなく、実際に外国人を目の前にしたときに会話できる力」を伸ばすのに向いているのがオンライン英会話といえるのです。

時間を取れるなら併用は問題ない

なお私の場合、前述の通り高額なお金を捻出することができず、さらにはスパルタによる宿題などのため、4~5時間など毎日何時間も英語の勉強に時間を割くことはできませんでした。そのため、消去法でオンライン英会話の受講を選択しました。

一方で中には、時間とお金の両方で問題ない人もいるでしょう。その場合、英会話スクールの受講を視野に入れても問題ありません。そうしたとき、気になる点として「併用するのはどうなのか?」という疑問が必ず出てきます。

併用できるお金と時間がある場合、2つを同時に用いると当然ながら英語学習効果は高まります。一つだけを利用するのではなく、英会話スクールとオンライン英会話の両方を併用するようにしましょう。

・英会話スクールはアウトプット不足

英会話教室というのは、インプットが非常に多くなります。そのためにTOEICなどの点数を伸ばせるようになるわけですが、実践向きではありません。英語を話すとはいっても、現実に外国人を目の前にすると英語が出てこないのです。

これは先に述べた通り、アウトプットが圧倒的に不足しているからです。そこで100%アウトプットとなるオンライン英会話を活用するのです。

オンライン英会話を利用すると、外国人とは問題なく話せるようになります。その代わり語彙力の不足に悩むわけですが、ここに英会話スクールでのインプットが加わればボキャブラリー不足は解消され、相乗効果によって英語の学習効率は格段に上昇します。

英会話学校とオンライン英会話を選ぶ

これから英語を学ぶとき、完全独学での学習は確実に挫折するのでまったくおすすめできません。そのため、英会話学校またはオンライン英会話のどちらかで学ぶことを考えましょう。

これについて、どちらもメリット・デメリットがあります。それぞれの特徴を比較して記しましたが、一概にどっちのほうが優れているというのはありません。ただ、特徴を理解したうえで活用するようにしましょう。

お金も時間もあり、短期間で一気に英語を扱えるようになりたい場合、英会話スクールが最適です。ただ私の場合、高い金額や毎日の勉強時間を1~2時間くらいしか取れないことを考えたとき、オンライン英会話が合っていたというわけです。

また、英会話教室へ通うことを考えているのであれば、アウトプット不足に陥りがちです。そのため学校に通うだけでなく、オンライン英会話を併用すると非常に効果的です。

ただ、英会話教室やオンライン英会話を活用するにしても、どのようなものが最適なのか不明です。これについては、おすすめは以下になります。

トライズ:英会話教室

多くの英会話教室は通うにしてもマンネリ化しやすいです。そうした中、スパルタ系の英会話スクールとしてトライズがあります。1年で1,000時間の英語漬けにするための英語学校であり、1年という短期での英語習得を目指します。

スパルタ系であるため値段は月11万円以上と高く、お金と時間の両方に余裕がある人でなければ継続はできません。ただその代わりとして、1年だけ耐えれば英語力は格段に伸びるようになります。

デメリットとしては、教室なので「東京、神奈川、大阪、兵庫、名古屋」などの大都市にしかスクールがないことです。遠方の人だと、オンラインでの受講になります。ただ、本気で英語を習得したい人には向いています。

DMM英会話:オンライン英会話

オンライン英会話の中でも、多国籍の講師とレッスンできるものにDMM英会話があります。格安でのレッスンが可能であり、毎日50分の受講であっても月1万円ほどの料金です。

格安のオンライン英会話の場合、一般的にはフィリピン人講師ばかりとなります。ただDMM英会話の場合、「いろんな国の講師を指名できる」「24時間、いつでも受講可能」「値段は格安」という内容になっています。

DMM英会話だけを利用してもいいし、スパルタ系の英会話学校を併用しても問題ありません。いずれにしても、あらゆる人に適したオンライン英会話になります。

レアジョブ:オンライン英会話

英会話での勉強を開始するとき、最大手に属するオンライン英会話がレアジョブです。フィリピン人のみが在籍しているオンライン英会話になります。

レアジョブの場合、日本人によるカウンセリングサービスがあり、これによって受講者個人に応じた目標設定や勉強方法の指導をしてくれます。通常だと格安オンライン英会話でこうしたサービスはないものの、レアジョブであれば実施してくれるのです。

手厚いカウンセリングサービスを含めて実施してもらいたい場合、レアジョブの利用が優れています。またオンライン英会話の中でも、ビジネス英語の教材が多く、仕事で英語を使いたい人に向いているオンライン英会話になります。

ネイティブキャンプ:オンライン英会話

多国籍の講師を指名できるオンライン英会話にネイティブキャンプがあります。そのためいろんな国の人とレッスンでき、さらには24時間で受講できるオンライン英会話になります。

大きな特徴として、定額料金で受講したい放題があります。月6,480円ほどの金額で何度も受講できるため、「時間がある人」「すき間時間に無制限でレッスンを受けたい人」にとって最もコスパの良いオンライン英会話です。

予約すると別料金になるため、予約なしで受講するのが基本のオンライン英会話です。そのため同じ講師とのレッスンは無理ですが、気にしない人であれば非常に優れています。